前回
3番の歌詞
Къщички в снега се гушат,
а коминчетата пушат,
сякаш баби са запрели
пухкави къдели.
Зън, зън, зън, зън,
пухкави къдели.
読みましょう
3番。
Къщички в снега се гушат,
Къщички が どうせ名詞で в снега が「雪に」、се гушат は再帰動詞。
Речник「къщичка: diminutive of къща ("house, home")」 Речник「гуша: to press, bury」
つまり Къщички в снега се гушат, は「家々は雪に埋まり」と。
а коминчетата пушат,
Речник「коминчетата: мн. ч. членувано коминче ("chimney")」
私「chimneyってなんだ?あ、煙突……」
Речник「пуша: to smoke」
а коминчетата пушат, は 「煙突は煙を吐いて」
сякаш баби са запрели
急に構文取りづらいの来たな。запрели は過去形かな?となると баби は баба かもしれない。
wiktionary「сякаш: as if, as though」
おっ、初のマーカーらしいマーカー来たな。
wiktionary「баби: indifinite pl. of баба ("grandmother")」
私「ふふん」
wiktionary「са: 3rd pl. pres. ind. of съм ("to be")」
コピュラだ!!!!ロシア語ではとうに滅びた есть がブルガリア語では生きているのか!
wiktionary「запрели: pl. past active aorist/imperfect of запря ("to stop, lock in")」
たぶんアオリストだろうな、しらんけど。
えっと、сякаш баби са запрели で「でもおばあちゃんは閉じこもっちゃって」とかかな。これだけ行末コロンがないから後ろが目的語かもな。
пухкави къдели
うーん、-ви 終わりが形容詞かもしれない。
wiktionary「пухкави: pl. indefinite of пухкав ("chubby, fluffy")」
私「どっちもわからん。ぽっちゃり と ふわふわ なの?その二つ同じ単語でいいの?」
wiktionary「къдели: pl. indefinite of къделя ("sliver")」 私「sliverってなんすか」
調べると、「羊毛などを糸にする過程でできる、繊維が平行に並んだひも状のもの」とのこと。知らない世界だ……
ということは пухкави къдели で「ふわふわのスリヴァー」になって、前の行と合わせて「でもおばあちゃんはふわふわのスリヴァーみたいに閉じこもっちゃった」がいい感じの訳になるのかな。
終わりに
1番と2番を訳してから3番やるとだんだん勘がはたらいてくるのがわかって、3番は40分で訳し終わった。
いやーブルガリア語むずいっす!何よりも英語版wiktionaryがあまりに貧弱なのがきつかった。ブルガリア語版もほとんど活用形で引けなかったしそもそも辞書形が載ってないケースが多すぎて、最後のほうはもう完全に困ったときの Речник くん頼りになってた。
サンキュー Речник、フォーエバー Речник!いや、
Благодарю Речник, Навсегда Речник!
せっかくなので訳した文を載せて終わります。
- 静かな原っぱに
蜂蜜の鈴は鳴り響いて
書かれたソリは走って行った
真っ白な道を - はしゃぐ仔馬たちは駆け回り、
(子供たちは)灰色の霜を投げ、
君たちが眠りから覚める方法は、
(それが)村で隠れること - 家々は雪に埋まり
煙突は煙を吐いて
おばあちゃんはこもっちゃった
ふわふわのスリヴァーみたいに