暑中お見舞い申し上げます
なぜか平年よりずっとはやく梅雨明けが宣言されてしまい、いよいよ本格的な夏がこれから来ようかという季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。私は来月に控えた大学院入試に向けての勉強や手続、不安や圧力といったさまざまにあらゆるリソースを奪われ続け、ふとしたきっかけで今にも狂い出しそうな日々の中にありますが、あたたかい友人や心安らぐ趣味が支えになってくれるおかげでどうにか正気を失うことなく暮らすことができております。
関西は梅雨明けが宣言されたとはいうものの、なぜかつい最近まで長らく雨続きでありました。雨は恵みの雨と言われるように農作物や山々にとって大切なものではありますが、洗濯物を干せなかったり買い物に行けなかったりと人間にとっては不便なことも多くございます。
私は自転車がなければ満足に買い物できないため必然的に家にあるもので晴れ間までしのぐ他なく、雨が降り始める前はパスタも3kg以上ありましたがこのお便りを書いているときにはすでに袋の底が見えるくらいにまで減っております。ソースも買いに行けず自分で作るしかなかったのですが、幸い家に備蓄されていたオリーブオイルとニンニク、鷹の爪を用いてペペロンチーノとアーリオオーリオを作ることができ、繰り返し調理するなかで手順とコツを完全に理解してしまったためここにお伝えします。
アーリオオーリオ・レシピ
- 鍋に1L強の水を入れ、塩を大さじ2/3ほど入れて沸騰させる。
- 沸騰したらパスタ(7分タイプ)を入れる。
- ゆで始めから2分後、フライパンにオリーブオイルを大さじ1入れてスライスしたニンニクを投入し、弱火で加熱する。
- オリーブオイルが温まったらフライパンを傾けて油を脇に溜め、ニンニクが油の中にあるようにする。
- ゆで始めから5分後、お玉1杯分のゆで汁をフライパンに入れて中火にする。
- ゆで汁を入れたら再びフライパンを傾けて、箸で液体をかき回し続ける。
- ゆで始めから6分半後、パスタをざるにあけて水を切る。
- フライパンの中の液体がいれたオリーブオイルの量のおよそ2倍になったらパスタを投入し、液とパスタを絡めて胡椒を振る。
- さらに盛り付けてパセリを振り、出来上がり。
コツ
- ペペロンチーノにする場合は、4と5の間に「ゆで始めから4分ほどたったら輪切りにした鷹の爪を入れる」の工程を追加しましょう。
- 万一ニンニクや鷹の爪が焦げてしまった場合は火を止めて焦げを捨ててください。
- 5において、ゆで汁は油のない部分から注ぐとハネが少なくなります。
- 6においては、かき回すことで常に液中から激しく泡が出続ける状態が理想です。
- ゆで汁と油が等積の状態が最も食感がよいため、ゆで上がりまでの時間と乳化までの時間でゆで汁の入れる量は適宜調節するのがよいでしょう。このレシピでは7分でゆで上がるパスタを使っていますが、5分のものや9分のものでは当然時間が異なりますしオリーブオイルの温まる速度なども調理器具で異なるため、自身で試してタイミングを見つけましょう。乳化は90秒ほどを要するためそれより短い時間でパスタを投入するのは避けるべきです。
- 塩分濃度は1%以上あれば大丈夫ですが、湯が多すぎるとゆで汁に含まれるグルテンの量が少なくなり乳化に時間を要するため1.5L程度にとどめておくのがよいでしょう。
これから厳しい暑さがやって参りますが、体調を崩されぬようどうかご自愛ください。
オリーブの祝福がありますように。
令和四年 小暑