賞味期限内なのに変な臭いを放っている鶏肉でシチー(щи, shchi)を作ったのでレポートします。
肉の腐敗とは
一般に腐敗と呼ばれるのは筋肉、脂肪、筋膜などのその他皮下組織に微生物が繁殖している状態であり、腐臭というものはその産物などによって発される悪臭のことを指します。
この筋肉、脂肪、筋膜のうち、最も微生物が繁殖しやすいものが脂肪です。つまり、放置していて悪臭が出てきた場合、高確率でそのもとになっているものは脂肪ということになります。
調理
脂肪が悪臭のもとなのがわかっているなら、脂肪をなくせばよい。ということで、まず鍋に塩水を沸かして、ローレルを入れます。
鶏肉で一番脂肪をよく含むのは皮なので、皮と、くっついている脂肪をはがして捨てます。嗅いでみると、はがした皮も脂肪も単体で悪臭がするのがわかると思います。
目立つ脂肪と皮を取り除いた肉を15分ほど煮込んで、肉とローレルを残して一度お湯を捨てます。そうしたらもう一度新しく水を鍋に張り、肉とローレルをもう一度入れます。
次は野菜。
ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、キャベツなどを適当に切って投入し、火をつけます。沸騰してきたら塩とコンソメを入れて味を調え、具材が煮えたらコショウと刻んだニンニクを入れて一煮立ちさせ、完成。本来鶏肉から出るはずの脂肪が失われているので、ウィンナーなどを足すと旨味が増えておいしくなります。
完成品。パセリがなかったので少し寂しい。
感想
前に同じような状態の鶏肉を、コショウを大量に振ることで臭みを消してステーキで食べたことがありましたが、あれよりもずっと癖のない仕上がりになりました。
お湯を捨てるのをサボったので、単体でよく噛むと若干腐った脂の臭いが鼻に抜けてきますが、それは他の具材と一緒に食べることで避けましょう。